【朝の相場日誌】アメリカのジレンマ

朝の相場日誌




 

おはようございます!

15日火曜日の米国市場は、NYダウ27,995ドル(+2.27ドル)、NASDAQ11,190ポイント(+133ポイント)と続伸しました。

 

中国の8月小売売上高が今年初めてプラスに転じ、NY連銀製造業景況指数の9月分が、前月から大幅上昇し、新型コロナ禍から景気回復基調にあるとの見方から反転していました。

 

しかし、NYダウは、引けにかけて下落。

アップルの新作発表会で5対応iPhoneの発表がなく、売りに押される形になったり、キャタピラーは機器販売の大幅落ち込みを発表して3%下落となっています。

 

銀行株も軟調な値動きになっています。

シティーが貸倒引当金を積み増す可能性に言及しており、コロナ対策の経済対策が一巡したため、今後倒産が増える可能性を示唆しています。

 

旧来型産業がコロナ禍の影響を受ける中、ハイテク関連は押し目買いをされています。

バークシャーハサウェイも、セルフォース傘下の投資会社セルフォース・ベンチャーズや米データサービス会社スノーフレークに投資を発表しており、ハイテク・ベンチャーへの投資意欲は強いようです。

 

〇バークシャー、米ハイテク・ベンチャーに出資(日経新聞910日)

 

〇投資意欲旺盛、IPOにも楽観(日経新聞916日)

 

下がってくると買いがわいてくるNASDAQは調整は続きますが、下値は固そうですね。

米国が持つジレンマとしては、現在の株価水準だと、政府に安心感が広がるため追加の経済政策が弱くなる可能性があることです。

貸倒引当金を上乗せして用意するシティーの動きをみると、倒産は多くなることが予想されるのですが、株高のため経済対策が打たれず、コロナ禍の影響を受けた方々には厳しい環境が続くことになりそうです。

 

受け皿として、昨日の取り上げた記事「Amazonが10万人採用」のような成長企業が新たな雇用を生むことになっていくのでしょうが、そこには時差が発生します。

 

米国は、経済対策を促すためにも、株価は少し下げたほうがいいかもしれませんね。

 

 

 

日経平均について

 

昨晩の日経平均先物は、23,325円(-5円安)で取引を終えています。

※先物の価格は、9月末の配当落ち分が日経平均日で約120円安くなっている。

 

日経平均は横ばいが続いていますね。

決算発表を終えて材料不足の中、新内閣発足に向けて様子見ムードとなっています。

新内閣の顔ぶれが出始めたことにより、政策の方向性が見えてきそうです。

 

〇加藤官房長官、河野行革相、平井デジタル担当

 

昨日の火曜會では河野総務大臣と話していましたが、その後、行革相に変更されました。

行政改革については、官僚との激しいやり取りになるか、注目です。

第一次安倍政権の際に、渡辺(みんなの党)氏が担当したことがありました。

 

渡辺氏が行革を進めた際に、「抵抗する官僚から、そのうちテロが起きますよ」とささやかれたとか。

その後、社会保険庁の消えた年金問題が当時の民主党にリークされ、自民党下野の引き金になったとのエピソードを話していました。

 

河野大臣は、ツイッターなどで発信力があるため、行革を進めても上手くやれるか、かじ取りに期待したいと思います。

 

幹事長に二階氏が再任、官房長官に加藤氏、厚労省に田村氏が入ったことにより、新型コロナの影響を視つつもインバウンドを含む外国人の受け入れを進める流れになりそうです。

日本経済も徐々にコロナ前の移動を目指すことになりそうな顔ぶれのようです。

 

現在の週足はもう少し上値を追いかけるターンの形です。

24,000円を再度狙えるか、注目したいと思います。

 

一方で、日産自動車のように内部統制がボロボロになっている企業は、今回のコロナ化で象徴的なことに(清算)なるかもしれませんね。

 

〇日産社長に出した質問状

→すべての対応がが同じとは限りませんが、コンプライアンスが重視される現代だと少し厳しいですね。

 

それでは、本日の相場もZEN力で!